備蓄米はいつまで販売されている?令和に起こった米騒動 今後の動向


猛暑や台風といった異常気象による不作・減反政策・インバウンド増加による米の需要の高まり...。複数の要因が重なって起きた令和の米騒動。
米の価格は急上昇し、それまでの平均相場(5kg:2.000円台)はダダ崩れ。
物価上昇も伴い、家計への負担はますます大きくなるばかり。
そうした状況の中で、
救いの一手となるべく政府が打ち出した政策、それが“備蓄米”。


ただし、当初は競争入札で放出したこともあり、政府が期待したほど市場価格は下がらず...。
このままの状況が進んでいくのかと思われていた矢先、
あれやこれやで農林水産省大臣が小泉氏に交代。契約方法を、競争入札から随意契約に変え備蓄米放出を実行に移しました。

結果はというと、これが大当たり。価格は平均約2.000円弱(5kg)の備蓄米が店頭やネットの通販モールにズラリ並ぶことに。めでたしめでたし、一件落着!
となれば良いんですが、

実はいろいろと問題が山積みなんでござる。
2025年(令和7年)8月いっぱいまでが販売期限だった...
ではいつまで政府備蓄米を購入することができるのか?

それは、今のところ政府の方針次第といっても過言ではござらん。備蓄米が市場に出回るようになったのは、喜ばしい限り。ただ、備蓄米を業者が購入する場合、ある一定の制限が設けられておるのです。
政府は当初、備蓄米を放出する上で、業者に対し2025年8月いっぱいまででの販売完了という条件を求めていました。
ただし、この販売期限は政府側での出庫作業の大幅な遅れなどもあり、撤廃。期限を設けず、今後も必要であれば備蓄米を放出する方向に舵を切りなおしました。
ただ一方で、備蓄米が入荷次第1ヵ月以内での販売完了を促すなどの要請もあり、
業者にしてみると、購入を決めてもスムーズに進まない物流状況・販売期限を守れるかかどうか分からない・政府の曖昧な方針転換で新たな制限が設けられるかもしれないといった多くの不安があり、購入を控える業者が多くなっています。
全国展開しているスーパーやホームセンターといった大手の小売り業者の場合は、ある程度の集客・売上が見込めるため、今後も備蓄米を仕入れ・販売する予定でありますが、小規模や個人で経営している業者は、仕入れたくても仕入れられないというのが現状なのです。

いつの世も、御上(おかみ)は自分の事ばかり...口ばかり。本当に民が幸せを感じる世は訪れるのであろうか...。
今後も米の価格は高止まりになる可能性大 米政策には根本的な見直しが必要
銘柄にもよりますが、
米騒動が起きるまでは5kg2.000円台が平均相場だったのが、今は安くても4.000円弱が当たり前。

それに加え、比較的安価だったアメリカ産カルローズ米等の輸入米に関しても同様の現象が起こっており、値がぐーんと上がっておる状況です。

そもそも政府が備蓄米の放出した目的は、米を安定供給し価格上昇を抑えるためだったのだが...。それほどの効果は期待できなかったのぅ。
また、
この令和の米騒動により、近年続く流通経路にも変化があらわれ、
今までは農家がJAに米を卸すのが一般的でしたが、JAを通さず、他の仕入れ業者がより高値で直接農家とやり取りし始めました。

JAも米を確保したいからなのか、農家に支払う前払い金(概算金)を引き上げ、例えば、2025年の概算金は米騒動が起こった前年と比較し上昇。
結果として、米の取り合いが生じ、市場価格は下がるどころか上昇に向かっている流れなのです。
人間の性なのか、
こうした流通経路が一旦形成されると、人はとにかく儲けたい!という想いが強くなる生き物。
他よりも、多く・安く仕入れて・高く売る...。欲、欲、欲。
それが拙者が行きついた人間の本性なのかもしれません。

勿論、これは農家さんの事ではありませぬ。農家さんは、いつの世も過酷な条件の中、毎年大切なお米を提供して下さっておるのですから。本当に恐れ入りまする。
高く売れるのは有難いけど、ちょっと高すぎるといった声が多数聞こえてきます。
こうした状況が続けば、消費者の米離れが進み、結果として米が売れなくなってしまうのでは?という不安が大きくなっているのです。
一方で、これまでの原料・材料費等の高騰・異常気象との闘いの中では、もう農業を続けるのは限界と感じ、多少なりとも報われたいという想いを持つ農家さんもいらっしゃいます。

確かに、今までの農家さんの苦労を鑑みると、以前のような5kg2.000円台は安すぎるのでは?とも思ってしまう今日この頃の拙者。
とにかく、
農家さんにとっても、消費者にとっても、WINWINになるような状況を作ることが大切。
そのためには、
政府の減反政策の見直し・猛暑等にも強い品種改良・流通経路の見直しといった対策が、今早急に求められておるのです。
備蓄米はいつどこで買える?通販の販売店で予約等はできる?
備蓄米は、スーパー・コンビニ・ドラッグストア・ホームセンターなどで販売されているほか、ネット通販でも購入することができます。
ただ、
入荷が不定期なことが多く、具体的に“いつ・どこで買える”かは、分かりません。

予約に関しては、販売店によって、入荷の見通しが立った時点で可能になることもあります。
どちらにせよ、
通販でお取り寄せしたい場合には、楽天やヤフーといった大手通販モールをこまめにチェックするしか方法がないのが現状です。

ちなみに、販売されている備蓄米の種類は、玄米・精米のほか、無洗米もあるようです。
備蓄米は安いだけにまずい?備蓄米の風味の特徴

実は拙者、ご覧の通り...

銭がない!
ということで、実際に備蓄米を購入してみました。

価格は、税込み二千円とちょっとで、生産日は2021年(令和3年度産)のもの。
2024年に購入したので、その当時だと古古米に該当するのかな、多分。
備蓄米は安いけどまずいというのがもっぱらの評判ではあるけれど、そんなことを気にしてはおられぬ懐事情。

その日をなんとか生き抜かなければいけないのです!
通常の米と同じように、
洗って炊いてちゃわんによそってみると↓↓↓

いたって普通。
肝心の風味はというと、
決して美味しいとは言えないが、ネット界隈で噂されているほどまずいわけではござらん。
拙者が購入した備蓄米は、購入した2024年の3年前に生産されたもの。やはり、お米は、管理をある程度しっかりしていても味は落ちてしまう。
甘みはそれほどなく、少々の雑味というか苦味は否めませんでした。
備蓄米と一言でいっても、
古米・古古米・古古古米等があるので、またそれぞれによって風味は違ってくると思われます。

とにもかくにも、この米高騰のご時世の中、この価格で買える備蓄米は非常に有難し。興味のある方は、是非ご賞味あれ!
備蓄米の美味しい炊き方

ちなみに、
備蓄米をより美味しく炊く方法があるかどうか調べたんですが、
通常よりも多めの水を足して、炊く前に約1時間ぐらい浸しておく方法を実践される方が多くいらっしゃいます。
それにより、
炊き上がりは、ふっくらと。古米臭が抑制される傾向にあるようです。

また、
炊く際に少々のみりんや昆布を一緒に入れて炊くのも効果的でござる。

古米臭を軽減しつつ、米に甘みとコクを与えることができます。


